
経緯・課題
近年のIT人材市場では、若手エンジニアの採用競争が激化し、多くの企業が採用難に直面しています。
当該企業においても、エンジニア職の人手不足が続いており、プロジェクトの遅延や対応クオリティの低下、業務改善や新規プロジェクトへのリソース不足などの問題が生じておりました。さらに、同企業は「多様な働き方を受け入れる」というビジョンを掲げており、それを実現するための具体策が求められていました。
支援内容
主に、下記のような支援をさせていただきました。
- 業務切り出し支援
エンジニア職の業務を整理し、特に時短勤務が可能な社内SE業務を切り出すことを提案しました。具体的には、業務内容を「高い専門性が求められる業務」と「一定のスキルで対応可能な業務」に分類し、後者を中心に、時短勤務やリモート勤務でも対応可能なタスク(例:社内ネットワークやシステムの保守・運用、社内ヘルプデスク対応、セキュリティポリシーの策定・遵守業務)を切り出すことをアドバイスしました。 - 求人情報作成支援
ターゲット層として、システム関連やエンジニア業務の経験がある子育てや介護と仕事との両立を望む女性を想定し、時短勤務を希望する求職者に向けた求人票の作成を支援しました。「時短勤務可能」「在宅勤務可能」「慣れるまでは既存の主担当のアシスタントとして業務を担当」などのメリットを明記するなど、具体的な記載方法をアドバイスし、求人情報の訴求力を高めました。 - 求人募集支援
企業はすでにテレワークを導入しており、在宅勤務でプライベートと仕事を両立する社員や、副業を行いながら活躍する社員も多くいるという実績がありました。この柔軟な働き方をPRポイントとして、求人募集時に活用する方法を提案しました。これにより、求職者にとって魅力的な企業として訴求できる点を強調しました。
支援結果・効果
結果的に以下の成果を得ることができました:
- 業務切り出し(短時間勤務求人の創出)
職種:社内情報システムエンジニア(主に社内ネットワークやシステムの保守・運用業務を担当)
勤務形態:パートタイム
勤務条件:9:00〜18:00 の間で4〜7時間程度の勤務(週5日)、残業なし
柔軟性:時短勤務・在宅勤務が可能で、個々のライフスタイルに合わせたスケジュール調整が可能。 - 求人応募促進
特にターゲットとしている子育て中の女性を含めて複数件の応募があり、応募者のうち半数以上が「在宅勤務」「時短勤務」の柔軟な条件を希望して応募したことが分かりました。一方で、「システム関連やエンジニア業務の経験があること」という条件に関しては満たさない方からの応募もあり、未経験者受け入れが可能かどうかについては検証が必要となっています。 - 企業PR施策の実施:「短時間勤務でも働ける環境」「多様な働き方を受け入れている企業」としての姿勢を訴求するために、企業にてインタビュー記事を制作されました。このようなコンテンツにより企業PRと求人訴求を並行して行うことで、求職者に対して企業の働きやすさや価値観を伝える効果的なツールになると考えます。